終戦の日って喜べばいいんですか? 悲しめばいいんですか?
『団地ともお』の終戦のスペシャルを観た。
若い人が持っている戦争に対する価値観をうまく表現した上で、戦争の大切さも伝える良い内容だったと思う。
夫婦で一緒に観ながら、戦争特集の中で一番良かったのでは、と話したぐらいだ。
主人公である悪ガキともおが言う台詞ひとつひとつが、的を射ていた。
終戦の日って喜べばいいんですか? 悲しめばいいんですか?
こんなことを聞かれた先生は大変である。
その質問をした理由をこう答えている。
戦争終わったのは嬉しいけど、負けて終わって人がいっぱい死んだことは悲しいし、どっちかなぁと思って
一方場面は変わって、戦争体験を語る老人に
なんか負けた話ばっかでつまらないな。勝ったときの話とかないんですか。
正直ピンと来ないんだよなぁ。戦争は悲惨だ、悲惨だって言うけど、負けたから悲惨なの?
もし勝ってたら8月15日は勝ったのを祝う日になってたの?
これで老人は激昂し、ともおにつかみかかる。
何故戦争はだめなのか?
その答えが分からず、素直に問い続ける。
ともおと同じように問い続けると、究極は「なぜ生きるのか?」と近いレベルになってしまう印象があった。
それ故に、話の最後のまとめの展開は無理矢理な感じになったのは仕方ないのだろう。
戦争はダメ、で思考停止すること自体が戦争を誘発し、考え続けることが戦争の抑止になる。
それを提言する良い内容だったと思う。