大変さを理解してもらうのは大変
夫に妻の大変さを理解してもらうのは無理なのかも
http://blog.plutan.org/entry/2014/06/05/154841
これを読んで言いたいことが珍しく長くなりそうなので、久しぶりにブログを書く。
(ブログを書く、と宣言してから、3日坊主で1年の放置したので気軽に。寝る前に携帯で書いてるので、飽きたら話をシメる。気付いたことがあれば適宜追加)
言いたいこと
・大変さを理解してもらうのは大変。
夫と妻、男と女、だけでなくあらゆるところで同じ。
・男性や頭の回転がいい人の方が、相手を理解すること/してもらうことは簡単だと思い込んでいる傾向が強い。
1つの事象からそこから派生する事象を予測することに長けているから。
問題はそもそも事象の前提≒背景をいくつか見逃してること。
前提が変われば、同じ事象でも結果が変わるのは当然。
・話す側にとって、話の背景は自分自身の当たり前なので、いちいち言葉にしない。
「普通とは20歳までの偏見のコレクションである(だったけ?)」という言葉があるがその通りで「普通」はその人、コミュニティの数だけある。
なのだが、同じ場にいて2つ・3つ話が通じてしまうと、「普通」が共有されている、と錯覚してしまう。
・話す側にとって、話の背景は自分自身の当たり前なので、誰もいちいち言葉にしないから、誰も言葉にできない。
言葉に出さなければ違いなんてお互いに分かるわけない。
背景が共有されてなければ、何故伝わらないかも分からない。
・じゃあ伝えるにはどうすればいいか?Answer : 相手の反応で補正していく。
・補正するにはどうすればいいか?Answer : 相手の反応を1度飲み込んでみて、足りない情報を加える。
参照のブログでも、「弁当作るの大変」「簡単だろ?」「なら毎朝早朝に弁当作ってみろ!!」「ごめんなさい」の流れがあったけど、"毎朝早朝"という背景を伝えないと伝わらない。
・補正していくプロセス:
(1)相手の事象を聞く
(2)結果を自分でシミュレーション
(3)相手の言う結果とのギャップを確認
(4)ギャップから遡って自分が認識していない背景を推理
(5)相手に背景の推理を伝える
(6)相手が自分の背景の推理と相手が認識してる背景のギャップを伝える
・全てにおいていちいち補正プロセスを踏むのはうっとおしい。そのバランスを考える。
「コミュニケーション能力」と一言で表される能力の一要素として、この補正プロセスのバランス感の高さがあると思ってる。
・知らない人や自分と違う人と話すときはこのプロセスを律儀に踏むと、コミュニケーションが円滑に進むことが多い。
男性が女性とコミュニケーションする際、何を話したら良いか分からない、という話がよくあるが、最初のきっかけさえ回せれば、あとは補正プロセスを回すだけ。
若者が年配者とコミュニケーションでもアプローチは一緒。
最初のきっかけとなる話題は、コミュニケーションのノウハウ本を参考にすれば良い。
きっかけとなる話題≒背景のギャップ探索。
背景のギャップ補正はコミュニケーションになる。
以下は個人的な愚痴。
・僕はよくネットで叩かれぎみなSIerのシステムエンジニアをやっている。
コミュニケーションギャップを埋めるために、背景を整理することばかりやってる。
それが必要な場所≒うまくいってなくて大変な場所。
大変な場所だらけで、最近疲れてます( ´△`)
という愚痴。
・僕は基本的になんでもそつなくやる。逆にスペシャリストなジャンルがない。
だいたいヘルプに呼ばれることがほとんどで、責任ある立場で長く大きく任された仕事がないため。
営業さんとの商談支援、要件定義から開発、インフラ、保守サポートとか。
・お客さまと業者(僕らの会社)、プロジェクトのメンバー内、作ってるプログラムの中、あらゆるところにコミュニケーションのギャップが存在する。
僕はそのコミュニケーションギャップを埋めるために、背景を整理することばかりやってる。
最近、社内での通り名は「交通整理屋さん」「スーパーサブ」
問題は、いつも当初の想定の仕事だけでなく、+αで背景を整理することになるということ(# ゜Д゜)
・今日は、ここ最近、要件定義で揉めてるお客さまのところへ。
偉いさんが午前中にお客さまに謝りに行き、お客さまはこちらをぶち殺す勢い、その後午後からの僕との打ち合わせ、最悪の展開からの開始。
普段は元々主導するメンバーがいるので、僕は資料作りが中心でサブとして控えてるのだが、関係者が揉めごとの対応に付きっきりなので、僕が矢面に出ることに。
ストレスで昼御飯の冷やしざるラーメンが半分しか食べられなかった( ´△`)
・ひとまず分かってもらえれば、怒ってても気持ちは落ち着く
最初、もちろん空気は殺伐としてて最悪。
不信感がめちゃくちゃ強くなっているので、揚げ足とりも半端ない。
その度に、以下のプロセスを実施:
(1)お客さまの思いを受け止め背景を確認
(2)こちらの思いと背景を確認
(3)ギャップ≒問題を確認
(4)問題を整理(謝る、お願いしたいことをここで宣言)
(5)問題解決のための作戦を決定
(6)最後に全員で認識を合わせるため、ホワイトボードに書く
打ち合わせが終わって、問題はまだ何一つ解決していない(そもそも揉めてる部分と直接的には違う範囲をやっていたため)けど、円満に終了。
不信感が強いと何を言っても通じなくなるが、理解して不信感が弱まって気持ちが落ち着いてくれば通じるようになる。
・2度説明しても通じなければ、背景が共有されてないことが多い。
それを放置すれば、どんどん話が合わなくなり、不信感が強まっていく。
今回の仕事も大揉めをしてるが、致命的なミスを犯した、ということは実は何もない。
むしろかなりよくやっていた方だったと思う。
一方で、自分のを立場を忘れてみれば、お客さまの主張も間違ってない。
問題があるとすれば、小さなすれ違いを放置したこと。
大きくなった不信感を取り戻すのは大変だ。
・今回の仕事を振り替えると、離婚する直前夫婦間みたいな仕事だった。
というわけで、反応してしまったわけである。
(参照のブログは離婚する夫婦間の話ではありません)
思いのほか長くなってしまった。
うちのワイフのお腹に子どもができて、つわりが大変なので、この2ヶ月僕がお家に帰ってから料理を作ったりしてるけど、思ったより大変です。